10月のかんがえごと~行政の混乱がもたらす影響〜

こんにちは。司法書士法人UNIBESTの岩白です。

今年は例年と比べて涼しくなるのが早かったように思います。10月になっても暑い日が続き、その後すぐに冬が来る年が続いていたように感じていましたが、今年はちゃんとした秋があるようで、心地よい気候にほっとしています。

さて、9月には総理大臣の交代劇がありました。とにもかくにも、安倍総理にはお疲れ様でしたとお伝えしたい。後を引き継いだ菅総理も、安倍政権との連続性が重視されての選任とのことで、まずは行政を大混乱に陥らせた新型コロナへの対策をしっかりと進めてもらえればと思います。

行政の大混乱といえば、私には個人的にひとつ思い当たる節があります。東日本大震災の被災地では街が壊滅し、多くの人が亡くなったにも関わらず、様々な資料も失われてしまいました。そのため、土地の相続関係の整理がつかず、復興が進まないという問題がありました。そこで、その道のプロである司法書士に白羽の矢が立ったのです。復興庁の臨時職員として3年の任期で現地に赴き、知見を活かしてこの問題にあたる人材が募集されました。

2014年春、私はこれに手を上げました。これは大変に勇気のいる挙手でした。自分自身、まったく知らない土地で、これまでとまったく異なる仕事につく不安はありますし、被災地に赴くというだけで周囲には心配をかけます。方々への説明も一苦労でした。しかし、その後一向に連絡がない。たまりかねてこちらから復興庁へ連絡したところ、この取り組みは実質的に動いておらず、誰も現地に派遣されていないとか…。有志の思いを踏みにじる酷い行政だ!とそのときは訝りましたが、今思えばまだ相当に混乱していた時期だったのかもしれません。

その後、私は東京司法書士会の震災相談員として、年に数回被災地の仮設住宅をまわって被災者のお話を聞く活動をしてきました。これも貴重な経験になりましたが、ここ数年で仮設が一気に減り、この取り組みにも呼ばれなくなりました。被災者は仮設から復興住宅(マンション)へ移ったのですが、実は復興住宅では自死が多いという問題があります。仮設で築いた長屋的コミュニティが消え、壁が厚くなることで人との距離を感じるのが原因だとか。復興はまだまだ途上です。行政には引き続きしっかりとした対応を期待します。