立川オフィスにて、オンライン認知症サポーター養成講座を開催しました。(2021.2.4)

立川オフィスにて、オンラインによる認知症サポーター養成講座を開催しました。

この講座は厚生労働省が推進している制度で、各自治体が実施主体となり、地域で暮らす認知症の人やその家族を支援する「認知症サポーター」を養成するためのものです。認知症に関する基礎知識や対応方法を学び、修了者にはオレンジリングが授与されます。
受講者は銀行や店舗、公共施設など多岐にわたり、全国で約1200万人が修了しています。
認知症サポーター養成講座についてはこちらから(厚生労働省のサイトへ移動します)

認知症サポーター養成講座は、立川市でも年に数回開催されています。 当法人では令和2年4月のコロナによる全国的な出社制限の折、この機会を利用して普段ではできない研修を実施したいと考え、オンラインでの講座開催を立川市と共に厚生労働省へ働きかけてきました。なお多摩地域では、弊所と某大手信用金庫さんが同様の働きかけを行ってきたと伺っております。
今回、東京都福祉保健局のご協力も賜り、立川オフィスと千代田区の東京中央オフィスという、自治体を超えたオンライン(Zoom)での講座開催を実現することが出来ました。

講師として立川市北部東わかば地域包括支援センターの黒田様をお迎えし、認知症の症状・支援の仕方・予防についての考え方・認知症の人と接するときの心構えなどをお話しいただきました。黒田様は高齢福祉の専門家で、これまでも様々な団体へ認知症についての講義をされていらっしゃいます。

 

 

 

また今回の講座では黒田様に特別にお願いし、私達が実務に活用できるよう(顧客への訪問場面や、事務所での電話の対応、ご家族に対する支援の仕方など)当法人の事業内容に沿ったかたちで、講座内容を一部カスタマイズしていただきました。
当日は20名を超える職員が自宅や職場から受講し、最終的には全職員の9割以上が認知症サポーターの資格を得ることができました。

 

 

 

 

 

講義後にはアンケートを実施しました。7割近くが「認知症のイメージが変わった」と回答し、9割が「認知症サポーターとしての知識を仕事や暮らしに役立たせることができる」と回答しました。

 

 

 

 

 

 

【認知症に対するイメージが変わったと回答した職員の感想】

  • ご本人様視点の感情を理解することができ、症状に合わせた寄り添い方を実践する必要があると感じました。
  • マイナスのイメージが強かった認知症ですが、サポーターをはじめとする周囲の方々の接し方ひとつで認知症をプラスのものとして捉えることができるのだと思います。
  • 中核症状、行動・心理症状などの具体的な分類や、ガイドラインなどを学ばせてもらったことで、『認知症』と一括りにするのではなく、人それぞれの症状・性格を考慮した周囲のケア-それも「ケアしてあげる」という姿勢ではなく-が必要だと感じました。
  • 認知症は周りからのサポートが必要であり、サポート内容もその症状や状況に応じないと逆効果になる。
  • こちら側の対応が影響を与えるとは思いませんでした。理解、知識を持った方が一人でも増えればいいと感じています。
  • 認知症だからといって、何でもかんでもやってあげるという認識は誤りだと知りました。本人のできることを尊重してお互いに感謝し合える関係を作ることを忘れないでおきます。
  • 本人に自覚がないまま進行するイメージだったが、自覚しているというのが意外だった。
  • 周りの理解が足りないと、想像以上に本人が傷つくことになると思う。
  • スーパーのレジ待ちでレジ係の計算が終わってから、財布を取り出して長い列ができているお年寄りの方を見て、今までは苛立っていたが「ゆっくりでいいですよ」と声を掛けてあげたいと思いました。

今後は、それぞれの職員が日々の業務の中で、認知症に対する理解や知識を活かして、今まで以上にお客様に寄り添い、最適なサービスを提供できるよう頑張っていきたいと思います。
お忙しい中、私たちの希望も聞いて下さり、分かりやすく認知症について楽しい講義をして下さった黒田様に、職員一同、心より御礼を申し上げます。
黒田様、ありがとうございました!