こんにちは。司法書士法人UNIBESTの岩白です。
NHKの大河ドラマ「青天を衝け」が終わりました(終わったのは昨年末ですが、忙しくしており録画を見終わったのが1月中でした。)。
ご存じのとおり、主人公は日本資本主義の父・渋沢栄一。
渋沢といえば、「論語と算盤」ですね。
私心のみで経済活動を行うべからず、人の道に沿い、世の中を良くするために事業はある、という考え方が根本にあります。
思えば、渋沢の生きた時代から、私欲の昭和・平成100年を経て、今やっと、SDG’sやESGといった形で、わが国の(というか世界の)価値観の標準が渋沢の考え方に近づいてきたような気もしています。
そもそも、経済という言葉は中国の古典にあった「経世済民」を略したもので、「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」という意味だそうです。
これが現在のeconomyの意味で使われだしたのは、江戸時代になってからのことだとか。
経済的に豊かでない人々が豊かさを目指したとき、やはり欲が大きく首をもたげてくるのはしかたのないことでしょう。
「青天を衝け」でも、渋沢と三菱の創始者・岩崎弥太郎の対比が印象深く描かれていました。
翻って現代、先進国では、かつて目指した豊かさに概ね達し、資本主義の終焉が近いといった声も聞こえてくる(山口周著「ビジネスの未来―エコノミーにヒューマニティを取り戻す」プレジデント社)時代になりました。
戦争はなくならないと言いつつも、やはり社会は少しずつ成熟しているのだなというのが素直な感想です。
さて、次に始まった大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も楽しく拝見しております。
私は以前から、なぜ平清盛は源頼朝を、こともあろうか源氏の基盤がある関東に近い伊豆へ流したのか疑問に思っておりました。
ネットで調べると色々な説が出てきます。
源氏がこてんぱんにやられ、かつ頼朝はまだ子供で、源氏再興など想像できなかった説、実は伊豆は平家の基盤だった説、清盛は源氏以外の政敵に気を取られていた説、など。
私が一番確からしいと感じているのは、本来頼朝は源氏の嫡流ではない(征夷大将軍任官後に嫡流として扱われるようになった)ため、清盛は頼朝の血筋を重視していなかった説です。
本当のところはわかりません。これだから歴史にはロマンがありますね。