補助者受験生、初決済までの道【第10話・パスワードとカスタード】            ~「権利証」の今と昔~

今日の所長の予定は……決済が3件!
月末はやっぱり決済が集中するから、司法書士は忙しいんだなぁ……

ピンポーン

おはようございます!
先日、父の相続登記をしてもらった井出です!先生いますか?

丼……ではなく井出さま、おはようございます。
所長はただ今外出中でございまして……

そうですか、ちょっと聞きたいんですけど


先日届いた封筒をひっくり返してみても、権利証が入っていないんですよ!
登記で私の名義にしてもらったんですよね!?

!!
そうなんです井出さま。実はこの中に「権利証」というものは無いんですよ。

何だって!?父から相続した大切な土地なのに!!どうなってるんですか!

違うんです井出さま。今はこの「登記識別情報通知」が、いわゆる権利証の代わりなんです。


とうきしきべつ……?一体何ですかそれは?

かつての「登記済証(いわゆる権利証)」に代わって、
不動産登記の名義人に通知されるパスワードです。

そもそも、権利証と言ってもその紙自体に権利や価値が宿っているわけではなく、
あくまで本人確認の手段の一つなんですよ。

登記をした際に発行された登記済証を「持っている」ことが、
登記名義人本人であることの証明になっていたわけですね。

そして登記もオンライン化が進み、現在では登記の時に発行されたパスワードを「知っている」ことが、本人であることの証明になっているということですね。

で、でもパスワードなんて、盗み見られたらおしまいじゃないですか!

そうなんです。だからビニールに入れて、一番上の緑色の冊子の中に綴じてあります。
盗み見られないよう、次の登記で必要になる時まで開けないようにお願いします。

なるほど……登記識別情報通知は開けちゃダメなんですね。

ええ、絶対に開けないでください。

絶対に開けてはいけないと……

はい、絶対に開けちゃダメですよ。

ペリペリ……

上島ー!


……と、いうことがありまして

そんなことがあったんだね。お客様対応ありがとう。
そうだ!ちょうどお土産を買ってきたんだ。


「RINGO 立川駅店」さんの「焼きたてカスタードアップルパイ」

立川駅の改札横にあるあのお店ですね!いただきます!